教授挨拶

教授

- 教授 遠藤 史郎 (Shiro Endo, M.D., Ph. D.)-

 感染症は、医学という枠を超え、人々の生活や社会全体に深く結びついている重要な分野です。COVID-19パンデミックをはじめ、この数年で私たちは、感染症が健康・暮らし・経済・文化にまで及ぼす影響の大きさを改めて痛感しました。今後の医療者には、臨床現場での診療技術のみならず、感染症の発生・流行・予防、そして社会全体への影響を多角的に理解する視点が求められています。
 当教室は「臨床・教育・研究・地域連携」の4本柱を基盤に、学生・大学院生・若手医療者が、感染症診療の最前線を体験し、学び、成長できる環境づくりに力を注いでいます。地域の医療機関や行政、さらには国内外の研究機関とも連携し、現場に即した実践的な感染症対策を科学的根拠に基づいて発信し続けることを使命としています。こうしたネットワークの中で学ぶことは、皆さんにとって大きな刺激と成長の機会となるでしょう。
 また、当教室には医学・看護・薬学・検査など多彩なバックグラウンドを持つ人材が集まり、互いに協働しながら地域社会や次世代の感染症対策を担う“人づくり”を進めています。基礎研究から臨床研究、公衆衛生まで幅広く挑戦できるのも当教室の大きな特徴であり、自分自身の関心や強みを活かしながらキャリアを築くことが可能です。
 感染症学は未知の病原体への対応やパンデミック対策といった緊張感だけでなく、人々の健康を守るという希望とやりがいに満ちた学問です。ここで得られる知識・経験・ネットワークが、きっと皆さんの未来を拓く力になるでしょう。私たち教員一同、皆さんが挑戦するための土壌を整え、惜しみないサポートをしていきたいと考えています。
 興味をお持ちの方は、ぜひ一度当教室を訪れ、実際の活動や雰囲気を肌で感じてみてください。新しい発見やつながり、そして自分自身の可能性に出会えるはずです。皆さんとともに、未来の感染症診療と公衆衛生を切り拓いていけることを、心より楽しみにしております。

東北医科薬科大学 医学部 感染症学教室

― 震災の教訓を胸に、地域とともに次のパンデミックに備える ―

 2011年の東日本大震災は、東北の地に深い傷とともに、地域医療の尊さを私たちに教えてくれました。あの日から、東北医科薬科大学医学部は「地域に学び、地域に還す医療」を理念に掲げ、災害と感染症という二つの脅威に立ち向かう医療人の育成を続けています。その中核を担うのが、感染症学教室です。
 感染症学教室は、東北地方の医療を支える医師・研究者の育成を目指し、微生物学・臨床感染症学・公衆衛生学を横断的に結びつけながら、「臨床・教育・研究・地域医療」の四本柱で活動しています。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、医療現場のみならず社会全体の脆弱性を浮き彫りにしました。私たちはこの経験を教訓に、次のパンデミック(Next Pandemic)に備えた感染制御と地域連携のモデルづくりを進めています。
 臨床面では、東北医科薬科大学病院の感染制御部や各診療科と連携し、感染症診療・医療関連感染・抗菌薬適正使用に関するコンサルテーションや教育支援を行っています。また、国内のアカデミアや行政と協働し、感染症発生時における地域横断的な危機対応体制(Regional Infection Control Network)の構築にも取り組んでいます。これは震災の教訓を生かし、「平時からの連携」が真に命を守る鍵であるという信念に基づく活動です。
 研究面では、感染症診療と基礎研究を結ぶトランスレーショナルリサーチを推進し、薬剤耐性菌の分子疫学解析、抗ウイルス薬や免疫調節薬の臨床効果検証、環境・空気感染制御のエンジニアリング研究などを展開しています。さらに、災害時の感染リスク評価や避難所衛生管理など、地域防災と感染対策を融合した実践的研究も本教室の特色です。
 教育面では、学生が感染症の現場を“リアルに感じる”ことを重視しています。OSCE・CBTを含む前臨床教育から臨床実習に至るまで、科学的思考力と社会的使命感を併せ持つ「患者を守り、社会を守る感染症医」の育成を目指しています。被災地等での実習を通じて、学生は「地域に根ざす医療」の本質を体感します。
 震災の地・東北から学び、世界に発信する――それが私たちの使命です。感染症学教室は、地域の人々とともに歩み、未来の感染症危機に立ち向かう「知と実践の拠点」でありたいと考えています。
 地域を守る使命感、未知の感染症に挑む情熱、そして人を思う優しさ。
 そのすべてを胸に、私たちは今日も次の世代と共に歩んでいます。
 ぜひ、あなたもこの東北の地で、私たちと共に未来の感染症医療を創りませんか。

スタッフ紹介

教授 遠藤 史郎(Shiro Endo, M.D., Ph. D.)

遠藤先生

【専門分野】

薬剤耐性菌、感染制御

【資格】

・博士(医学)
・日本内科学会 認定内科医、総合内科専門医、内科指導医
・日本感染症学会 感染症専門医、指導医
・日本化学療法学会 抗菌化学療法指導医
・日本臨床微生物学会 日本臨床微生物学会認定医
・ICD制度協議会 インフェクションコントロールドクター(ICD)
・厚生労働省「指導医講習会」 臨床研修指導医

【社会活動】

・厚生労働省 災害時感染制御支援チーム(DICT:disaster infection control team)隊員
・仙台市感染症診査協議会 委員
・仙台市感染症対策協議会 委員
・仙台市感染制御地域支援チーム 委員
・仙台市医師会感染症対策委員会 委員
・宮城県医師会感染症対策委員会 委員長
・宮城県感染症対策委員会 委員
・医療系大学間共用試験実施評価機構 機構派遣監督者
・医学系OSCE事後評価解析小委員会 課題改訂専門部会 委員
・共用試験医学系臨床実習前OSCE認定評価者養成担当員(感染対策、基本的臨床手技)
・共用試験医学系臨床実習前OSCE認定評価者(感染対策)
・医学生共用試験CBT出題基準作成WG委員(感染症)
・東北大学大学院医学系研究科 非常勤講師
・奈良県立医科大学医学部医学科 非常勤講師
・公益財団法人しまなみ奨学財団 選考委員
・公益財団法人杜の都医学奨学財団 理事
・一般財団法人ジャパンワンヘルスネットワーク財団 評議員

【所属学会】

・日本内科学会
・日本感染症学会 評議員
・日本化学療法学会 評議員、学会賞選考委員会委員
・日本臨床微生物学会 評議員
・日本環境感染学会 理事、職業感染対策委員会委員

【メッセージ】

感染症は、私たちの日々の暮らしや社会と深くつながっています。新しい感染症から人々を守ることは、命や未来を守ることそのものです。当教室では、医学・看護・検査・薬学など、どんな分野からでも挑戦できます。知識・技術・想像力を重ねることで、自分の成長が社会の安心に直結し、あなたの一歩が次のパンデミックを防ぐ力になります。「ちょっと覗いてみたいな」と思ったあなた、ぜひ当教室に見学に来てください。実際に現場の空気を感じ、私たちと一緒に“未来の感染症対策”を考えてみませんか?
きっと、新しい発見やワクワクする出会いが待っています。

講師 鈴木 潤(Jun Suzuki, M.D., Ph. D.)

No Image

【専門分野】

臨床感染症診療全般、渡航医学、感染症疫学(大規模データベース研究)

【資格】

・博士(医学)
・日本内科学会 認定内科医、総合内科専門医、内科指導医
・日本感染症学会 感染症専門医、指導医
・日本化学療法学会 抗菌化学療法認定医
・ICD制度協議会インフェクションコントロールドクター(ICD)
・厚生労働省「指導医講習会」 臨床研修指導医

【社会活動】

・仙台市感染制御地域支援チーム 委員

【所属学会】

・日本内科学会
・日本感染症学会
・日本化学療法学会

【メッセージ】

感染症の未来を担う若手医師・研究者の皆さまへ。
東北の地から、世界水準の感染症診療と研究をともに追求しませんか。一歩一歩、確かな知識と技術を積み重ね、ともに未来へ貢献できるエキスパートを目指しましょう。

講師 今井 悠(Haruka Imai, M.D., Ph. D.)

今井先生

【専門分野】

感染症診療全般

【資格】

・博士(医学)
・日本内科学会 認定内科医、総合内科専門医、内科指導医
・日本感染症学会 感染症専門医
・ICD制度協議会 インフェクションコントロールドクター(ICD)
・日本化学療法学会 抗菌化学療法認定医
・厚生労働省「指導医講習会」 臨床研修指導医

【所属学会】

・日本感染症学会
・日本化学療法学会
・日本環境感染学会

【メッセージ】

百折不撓

助手 水野 友貴(Tomoki Mizuno, M.D.)

No Image

【専門分野】

薬剤耐性菌、旅行医学

【資格】

・日本旅行医学会 旅行医学認定医

【所属学会】

・日本内科学会
・日本感染症学会
・日本環境感染学会
・日本旅行医学会

【メッセージ】

WetとDryの両面から研究を進めてまいります。

講師 吉田 眞紀子(Makiko Yoshida, MPH, Ph. D.)

No Image

【専門分野】

感染症疫学、実地疫学、感染症危機管理

【資格】

・博士(医学)
・Master of Public Health
・国立感染症研究所 実地疫学専門家養成コース(FETP-J)9期
・日本病院薬剤師会 感染制御専門薬剤師
・日本医療薬学会 認定薬剤師
・ICD制度協議会 インフェクションコントロールドクター(ICD)

【社会活動】

・厚生労働省 災害時感染制御支援チーム(DICT:disaster infection control team)隊員
・J-SIPHE(感染対策連携共通プラットフォーム) 専門家委員
・仙台市感染制御地域支援チーム 委員
・東北大学病院 非常勤講師

【所属学会】

・日本環境感染学会 評議員、医療環境委員会委員長、認定制度委員会委員、用語委員会委員
・日本感染症学会 評議員 
・日本化学療法学会
・日本公衆衛生学会
・日本病院薬剤師会
・日本医療薬学会

【メッセージ】

感染症疫学を知ると世界が広がります。最初の第一歩は記述疫学です。一緒に学んでみませんか。